東京狩猟物語〜ゼロからの狩猟〜序章
序章:目覚めた野生の本能
クロは45歳、東京に住む、二児の父であり、普通のサラリーマンだ。仕事に追われながらも、彼には忘れられない風景があった。静岡の祖母の家、そこから見上げた山々の壮大さと、家族で年に一度行ったキャンプ。薪を割り、焚き火で湯を沸かし、野外で食事を楽しむあの時間が、いつも彼の心のどこかに生き続けていた。
しかし、18歳で東京に出てきてから27年、その自然との繋がりは次第に薄れていった。家族ができ、仕事に没頭する日々。アウトドアに出かけることも少なくなり、自然は彼にとって遠い記憶の一部になっていた。だが、その記憶は完全に消えていたわけではない。
防災からサバイバルへの転換
そんなクロの生活に再び自然の息吹を呼び戻したのは「防災」だった。東京に暮らす者として、いつか来るかもしれない大地震に備える必要があると感じた彼は、最初は軽い気持ちで防災グッズを揃え始めた。携帯ラジオ、食糧、水のストック…。だが、クロの性格が凝り性だったこともあり、次第にその準備はエスカレートしていった。
「3日分じゃ足りない。1週間分の備蓄が必要だ」
「キャンプ道具も使えるんじゃないか?」
そのうち、防災グッズとアウトドア用品を揃えることが彼の楽しみになっていった。クロは、災害時に役立つだけでなく、日常でも使えるツールとしてアウトドア用品を評価し始め、久しぶりにバイクで奥多摩へキャンプに出かけるようになった。
そこで彼は、自然の中での生活に再び目覚めた。焚き火の音、風に揺れる木々の囁き、山の夜の静寂。子供の頃に感じた自然との一体感が、再び彼の胸を熱くした。
狩猟への目覚め
そしてある日、防災グッズを買い足していたクロに「閃き」が訪れる。それは、単なるグッズではなく、自然の中で自分自身が生き延びる力、つまり「サバイバル能力」こそが真の防災だという考えだった。
「備蓄や装備がなくても、自分で食糧を調達できる力があれば、最小限の荷物で家族を守れるんじゃないか?」
彼の脳裏に浮かんだのは「狩猟」という言葉だった。狩りをして食糧を得る、自然の中で自給自足の生活をする。それは、今の彼の生活とは正反対のことだったが、妙に魅力的に思えた。防災から始まったその意識は、徐々にアウトドア愛好者としてのクロを再び掻き立て、やがて彼の中で「猟師になりたい」という具体的な目標へと変わっていく。
家族と自然への想い
クロの妻も最初はその「奇妙な夢」に半信半疑だった。しかし、クロは彼女にこう言った。
「家族を守りたいんだ。ただ、備蓄するだけじゃなくて、もっと根本的に、自然と一緒に生きていく力を身につけたいんだよ」
妻はその言葉に少し驚いたが、彼の真剣な眼差しを見て応援する気持ちが湧いてきた。子供たちはまだ幼いが、自然に親しんでもらいたいという思いもあり、彼女は「まあ、やってみなよ」と優しく背中を押した。
そうしてクロは、初めての一歩を踏み出した。彼が目指すのは、ただの趣味としての狩猟ではない。家族を守るため、自らの手で食料を確保し、自然と共に生きるための「生き方」としての狩猟だった。自然に戻るその道は、すぐには見えない険しいものだろう。だが、クロは決意していた。
「10年かけて一人前の猟師になってやる」
そして、ゼロから猟師への道が、静かに幕を開けた。
・・追記・・
序章を終えて・・
今の体験を元に脚色を加えて物語を描いていきます。
当然物語と今後の私の実体験は乖離していくとは思いますがそれも一つの物語として
リアルとフィクションを描いていけたら面白いかなぁと思って笑お付き合いいただけたら幸いです^^
「狩猟免許をゼロから取得するというのは、決して簡単ではありません。特に東京のような都市部に住んでいると、自然との距離が遠く感じられることもあります。しかし、防災意識から始まったこの道のりが、クロにとっては『狩猟免許』を取得し、一人前の猟師になるための挑戦の一環でした。
クロは、まず最初に『東京狩猟免許』を取得するため、数ヶ月間にわたり筆記試験や実技試験に取り組みました。狩猟の基本を学びつつ、自然や動物への敬意を深めていきます。免許取得後は、すぐに『猟友会』に加入し、経験豊富な猟師たちから実際の狩猟技術を学びました。
さらに、クロは『ジビエ』料理にも興味を持ち、狩猟した獲物を美味しく調理する技術も磨いていきます。『東京狩猟免許』と『ジビエ料理』をキーワードに、狩猟をただの趣味としてではなく、生活の一部として取り入れるクロの成長は、多くの狩猟初心者にとっても共感することも多いはずです。
今後、クロは『単独忍び猟』の技術を身につけ、一人前の猟師を目指していく予定です。狩猟仲間を求めてオンラインコミュニティにも参加し、ゼロからスタートした彼の狩猟生活は、まだまだ続いていきます。」